第1話 まがいもの王国
第2話 落札のタイミング 第3話 商品の受け渡し
第4話「モノが背負うストーリー」
あ、これエエなあ、と思ったら、たちまち食指を伸ばす、というかマウスをクリックできるのがネットオークションの醍醐味。欲しかったモノを見つけたら、買うほうはほとんど迷わずに(それほど高くなければね)獲物をゲットしようと目の色を変えるが、売るほうはそれなりの迷いがあったのでは、と想像させる品々も少なくない。出品者がわざわざ品物にまつわるドラマを語っているケースがけっこうあるのです。商品にまつわるストーリーをくっつけて、付加価値をつけようなどとという出品者にだまされているのかもしれないけど、ま、いいじゃん、けっこう楽しめまっせ、これが。
個人が参加することの多いオークションにでてくる品にはそれなりにいろんな「歴史」を背負っているのだなあと思うこと多々あり。
彼女に買った宝石の指輪
宝石・鉱物の宝庫、ブラジルに出張に行った彼氏は、彼女のために大枚をはたいてシトリン(黄水晶)の見事な指輪を買ってきたのだが、フランスに戻ってきたら、彼女からばいばいとあっさりと別れられてしまった…。
彼女のために買ってきた指輪を女友達にあげるわけにもいかず、オークションで手放すことに。結構な値段がついていたけど、売れたかどうだか。
バレンタインのプレゼント
バレンタインに彼氏からもらった流行のクリスチャン・ディオールのバックをあっさり3日後に売りにだした彼女。
彼氏から「これって俺のプレゼントだよな。なんで売るんだ?」という質問に対し、彼女は「だって、気にいらなかったんだもん」と回答。
また、本物かどうかを確認してきたビッダーズからの質問に対して、「彼氏だったら、バレンタインのプレゼントに模造品は買わないでしょう」と回答。(これ全部、Ebayの出品ページに掲載されてたんです)
思いを込めてプレゼントしたものが、売りにだされていたらショックだろうなあ。でも、誕生日のプレゼントにもらったけど、「サイズが合わないから」とか、「趣味じゃないから」といって売りにだされるケースは多い。クリスマス後にEbay覗くと結構、そういう品がじゃらじゃらあるよ。
遺品
手渡しでヴァンセンヌの高級住宅街の瀟酒な一軒家にお住まいの売り手に会ったことがあった。しかし、この方の売っているものと、年齢や社会的バックグラウンドが合致しない。どうみてもEbayで小遣いかせぎをするようなタイプには見えないし、不思議に思って聞いてみると、全て最近亡くなった叔母さまの遺品なんだそうな。そう思って、出品リストをみると、なんとなくその叔母さまの趣味(収集もの)、享年、出身地がわかる。叔母さまの冥福を祈りつつ、厳かに商品をいただいたのでありました。
第3話「商品の受け渡し」
Ebayのオークションサイトで連戦連勝(ホントはそんなこともないんだけど)、ああこりゃイイベェと日々のエネルギーの糧にしているワタシ。落札のクリック狙い撃ちでドキドキ、落札に成功してバンザイ、あとは現物とのご対面で胸の高鳴りは最高潮に達します。
Ebayの場合、安く手にいれても、意外とかさむのが送料なのである(下手すると送料の方が高いことも)。そこで、売り手が比較的、近くにいる場合は、現金と引き換えの商品手渡し(remise en mains propres)ができると、送料分が節約でき、かつ早い。(その場合、落札する前に手渡しOKかを確認すること)第一、どんな人が売ってるのか、逆にどんな人に売られたかを会って目で確かめたいのは、やはり人情だよねえ。
一度、売り手がすぐ近所であることがわかり、手渡しを提案したもののやんわりと断られ、次に同じ人から別のものを落札したときにようやくOKしてくれたことがある。この手渡しの際に売り手のねえちゃん曰く、以前手渡しの段階で、値段交渉をしてきた奴がいたそうで、懲りてそれっきり手渡しは断っているそうな。
経験からいって8割は手渡しOKしてくれる。商品を家までもってきてくれる人、売り手のいきつけのカフェが交換所となっているところ(カフェのギャルソンがああ、あれねといってごそごそと流しの下からだしてきた)、お家にあげてくれて、他の品をみせてくれる人(足が同じサイズだとわかって、合計6足をその場で買い上げた人がいたそうな)、相手が日本人とわかって逆にこういうものを探してくれと頼まれたりと、いろいろ。皆それなりに苦労しているのでEbay話で盛り上がること請け合いである。なじみのない地区や郊外の町を訪ねて、商品を受け取りにいくのも、意外な発見があって楽しいよ。
第2話「落札のタイミング」
フランスのEbayでネットオークションにネットオークションにハマった私が、これまでのEbay体験を紹介して魅惑の世界にお誘いするコーナーの第2話。今回は欲しいモノをいかに落とすか、ハンターの腕のみせどころ...をチョコっと披露。
ご存知のとおり、Ebayは英国式オークション(最高額をつけた入札者が落札)であるから、同じものを狙う者が複数いる場合、熾烈な戦いが締め切り前3分くらいから始まり、値段があれよあれよとあがっていく。自分で入札価格の上限をあらかじめ決めておかないと、ここで熱くなって「負けるもんかいな」と、ばーんとでかい金額をたたきつけてしまうことにもなるから気をつけよう。また秒単位の争いだから、OKボタンを押してからEbayのサーバーまでに到着するまでの時間、いわば自分のコンピューター環境の「癖」を知っておくことも大切。加入しているプロバイダーが急にダウンしちゃってアクセス不能なんて場合は、その商品に縁がなかったと思ってあきらめるしかない。
絶対に落札したいという人のために、Ebay対応オークションスナイパーというツールもある。締め切り5秒前に設定しておいた価格で自動的に応札してくれるというすぐれもの。(知りたい人は御連絡ください。こっそりお教えします)
でも、アナログな私は、競争相手のでてくるタイミングと金額を計りつつ、熱くなりながらテンキーをたたいて、最後の一秒まで戦う地道な方法が個人的には好きだなあ。
第1話 まがいもの王国
BtoBでトップの座を走るオークションサイト、Ebayを御愛用されている方はけっこういると思いますが、まだ「ネットオークションはちょっと…」と思われている方も多いだろう。そんなアナタに...店頭購入では味わえないスリルにお誘いしたい! フランスのネットオークションにハマった私が、これまでのEbay体験をご紹介します。売るもよし、買うもよし。ただし、売ってもたいした小遣いかせぎにならないし、また買いすぎてお小遣いがなくなっても知らないよー。
市価よりも相当安い値段でモノが手にいれられることが魅力のEbayではあるが、模造品が多く出回っているから気をつけたい。特にひどいのがやはりルイ・ヴィトンもの。Ebayで出品されているうち、95%は偽造品といわれる。
連載の第1回はLVの商品を買うときの心得を紹介しよう。
本物(authentique)と堂々と書いてあっても、出品者自身がまがいものであることを知らずに出品していることも多い。また「確信犯」については手口が巧妙なのも特徴である。
本物かどうかは残念ながら、写真や出品記述だけではわからない。唯一、本物であることを第三者に証明しうるのは、商品を買ったときの店の領収書である。ただ、最近ではこれまでも偽造され、あげくの果てに嘘の「本物証明書」なども出回っている(こういったものはLVでは一切発行しないそうな)。以下はひっかかりやすい方へのご忠言。
・値段:ご存知のようにLVの商品は高い(例えば「ドーヴィル」は670ユーロ)。LV社員でも買える値段は3割引き。それが、「新品」で「本物」でありながら、定価の半額以下の値段で買えるはずがないのである。うまい話には落とし穴があると思ったほうがいい。
・製品の内側に「シリアル番号」(numéro de série)がついているからといって、これも全くあてにならない(これをわざわざ拡大写真でつけるケース多し)。
・付属アクセサリー:商品の他に、「ダストバック」や「鍵」、店の紙袋などが用意されていても、偽造品を本物らしく売るためのニクイ脇役だったり、それすらが全部偽造だったりする。
・商品のでどころ:個人の出品者にどこで手に入れたのかを質問すると、ほとんどが「贈り物」、あるいは回答なし。ルートを明確にしたがらないのは怪しいのだ。
・自分で買って、飽きたので売るという中古ものについては、比較的信頼がおけそうである。ただし、この場合はそれなりに中古であることへの覚悟が必要。
どうしても欲しいLVものをEbayで落札したい場合、出品者に対し、模造品である場合は払い戻しをする約束をとりつけること。そして落札した商品をLVのブティックに持っていって、本物かどうかを直接確認してもらうのが、一番確実なやり方である。模造品であった場合には、商品を送り返して払い戻してもらおう。しかし、ブティックで模造品であることがわかれば、その場で処分するよう要求されるはずだ。さあ、アナタならどうする?