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味わう:フランスのお米
    第1話  フランスで手に入るお米
    第2話 お米の種類と料理法、 一覧表へ⇒
    第3話 もっとお米を楽しもう!【日本篇】⇒
    第4話 もっとお米を楽しもう!【フランス篇】⇒
    第5話 もっとお米を楽しもう!【世界篇】⇒
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白飯は日本人の心、ですか?

お米屋さん

『フランスにだって、おいしいお米 はありますよ~だ』

最近は日本でも外国産のお米が手に入るようになったようですが、フランスでは日本では見たこともない、いろんなお米が近所のスーパーや乾物屋で普通に売られています。とはいえ、政治的な理由から日本産の日本米はほとんど手に入らないのが現実。ふっくら炊けた白いご飯は日本人の心だと言うけれど、ものの本によれば日本で白米が一般的な主食になったのは1950年代以降のことだそうですよ。切っても切れないかのように思われがちな日本人と白米の関係は意外と日の浅いものなのだ。それにフランスにはおいしいジャポニカ米もあるんです。だったら開き直って世界のお米を楽しんでしまおうというのが雑波流。ついでだから世界のお米を使った代表的料理のレシピもご紹介しときましょう。」
【 虎の巻】
を印刷してお財布に忍ばせとけば、お買い物に役立つこと間違いなしですよ、
  旦那!
お米の効能

お米の主な成分は言わずと知れた炭水化物、僕らのエネルギー源です。このほかにタンパク質、カルシウム、鉄分、マグネシウム、リン酸などの栄餍素や繊維も含まれます。また、コレステロールが少ないことから、欧州でも健康食として見直されています。尤も、脱穀され、精米され、白さを増すほどにこうした成分は失われます。自然食派が玄米にこだわる所為です。
お米は麦に次いで世界で最も広く栽培されている穀物で、その紀元はアジア。ヨーロッパに伝搬したのは14〜15世紀のこと。特にスペインやイタリア(ロンバルディア地方)では、中世からお米が重宝されてきたと言います。例えばパエリアは中世から伝わる料理だそうです。一方フランス料理でお米が積極的に使われ出したのは最近のことで、有名なカマルグ米の栽培が本格化したのは20世紀に入ってからのことに過ぎません。2003年の米生産は1位が中国の1億6600万トン、2位がインドの1億3400万トン、3位がインドネシアの5185万トンで、日本は10位の986万トンでした。ご飯はいろんなおかずと相性がよく、いろんなものをバランスよく食べつつ、炭水化物を補給することが出来ます。ところで日本の小学校では「三角食べ」を教えますが、ご飯とおかずと汁ものが一度に出てくるという食事形態はヨーロッパでは稀かな。強いて言えば、朝ご飯のパンとハムとコーヒーくらいですかね(笑)。むしろお米はサラダの具であったり、パスタの代用品であったりする方が多いようです。

こんなにあるお米の種類
香ばしい
バスマティ米は
長粒米
リゾットに使う
アルボリオ米は
中粒米
イタリア産
短粒米
フランスでは数種のお米を混ぜて使うことも。
これはワイルドライスとインディカ玄米
これがカマルグ産のジャポニカ米。すばらしい艶じゃないですか?
イタリア産短粒米の玄米。」AB》とあるのは有機農法により栽培された証し。

さてさて、で、フランスで手に入るお米ですが、かなりの種類があります。ちなみにお米の品種は全部で8000種以上もありまして、こ こで全部を網羅するのはとてもじゃないが無理だし時間の無駄。ここでは大雑把な分類法を伝授してから、フランスで比較的容易に手に入るものを中心にまとめてゆきまする。
まず、大雑把に分けてお米には長粒米(riz long:長さ6mm以上)と短粒米(riz rond:長さ4〜5mm、幅2.5mm)、そしてその中間の 中粒米(riz demi-long:長さ5〜6mm)の3種類があります(※1)。長粒米の代表としてはパキスタンのバスマティ米が、短粒米の代表としては日本のいわゆるジャポニカ米があります。同じジャポニカ米でもアメリカ西海岸で栽培されているいわゆるカリフォルニア米は中粒米に分類されるそう。このほか、インドのマドラス米は短粒米の仲間で、タイの香米などは長粒米に含まれます。リゾットなどで使うイタリアのアルボリオ米は中粒米だそうです。 フランスのお店では、具体的な産地あるいは品種で呼ばれる場合と、単純に米粒の大きさで呼ばれる場合があります。ちなみに北米に自生し、アメリンディアンが主食としていたワイルドライス(riz souvage)も見つかりますが、これは厳密に言うとお米ではないということです。
一般にフランスでは、短粒米はデザート用、長粒米は主食用と考えられています。 ところがさっき書いたように、日本で主食とされるジャポニカ米は短粒米なのですよ。つまり、デザート用の短粒米が、実は日本式の炊き方でおいしくいただけるお米なのです。一方で、長粒米は最初に油で炒めてから炊いたり、パスタのように塩水で煮こぼしたり、あるいは長時間煮込むような調理法に適していて、フランスではサラダに混ぜたり、魚料理に添えたり、パスタのようにソースをかけて食べたりしますね。これは、長粒米に含まれるでんぷんの種類が違うので、短粒米のように炊いた後べたつかない(日本流に言えば、パサパサしているということになるか)ためなんだそう。
という訳で、日本を含む東アジア風ご飯には主にデザート用として出回っている短粒米が適しており、パエリヤやカレー、サラダには長粒米が好ましいってことはなんとなくわかってもらえたでしょうか。このほかに、日本風の白いご飯に適したものとしては、上に挙げたカリフォルニア米もあります。ただし、これはあまり見かけない上ちと高い。また、中華食材店では日本米(riz japonais)としてデザート用短粒米を売っている場合もあります。これでもいいのですが、原産地表示などが曖昧で、気にする人にとってはちょっと不安なのも確か。てなわけで、フランス雑波のおすすめは、カマルグ地方で作られているジャポニカ米(riz rond de camargue)であ〜る! カマルグっていうのは南仏のローヌ川河口付近に広がる広大な三角州で、白馬とか粗塩でも有名なとこですが、フランスを代表する米作地帯でもあり、田んぼで水稲栽培されています。カマルグでは長粒米や赤米も作っています。そうそう、カマルグにほど近いアルルでは、毎年9月後半に」お米祭り:Les Prémices du Riz》が開催されます。また、近くには」お米博物館;Le Musée du Riz》なんてのもありますよ。
さて、お米の品種を把握したら、こんどは精米の具合である(お父さんのうんちくは尽きない)。これには玄米(riz cargo/brun/completなど)と白米(riz blanc/blanchiなど)、そして半つき米(riz demi-completなど)がある。また、精米した状態で一度熱を通し、栄餍素を閉じこめてべたつきを抑えた熱処理済み米(riz étuvé/prétraité)、さらに一度炊いたものを再び乾燥させた調理済み米(riz précuit)なんていうのもある。それから、茹でこぼし式に調理した場合、お米を掬いあげやすいよう、一回の調理分を穴のあいたビニール袋におさめた製品もあります。いずれにせよ、これさえ押さえとけば、」riz basmati demi-complet》なんていう商品に出くわしても、何のことなのかたちどころにわかるというわけです。

※1《riz long》も《riz rond》もローマ字読みすると両方《リ・ロン》。 注文の際は発音に気をつけてね!

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